先日、久しぶりに実家に帰って両親や兄弟と話した時に、
「変わったね。」
と言われた。
話の流れや雰囲気で、良い意味での発言ではないだろうと感じた。
案の定、続けざまに、
「もっと力を抜いて気楽に生きた方がいいよ。周りから浮いているよ。」
と言われた。
“周り”というのは、その人が生きている世界の中のでの話だろう。
しかし、それを聞いても個人的には悪い気がしなかった。
逆に、
「今のままで生きていけばいいんだ。」
と思ってしまった。
私は高校を卒業後に進学してからは実家を離れているので、変わったというのは高校を卒業するまでの私と比べた話だろう。
自分でも学生の頃と比べると変わったなという自覚はある。
両親や兄弟だけでなく、当時の友人から見ても変わったと思うかもしれない。
話が変わるが、昨年、ウクライナとロシアの戦争が始まった。
すでに1年以上経過したが、現時点では終戦の気配は感じられない。
日本にとっても戦争は他人事ではなく、隣国も不穏な行動を続けており、徐々にきな臭くなってきているように感じる。
日本との戦争がいつ始まっても全く不思議ではない状況だ。
ただ、どれだけの人がそれを自分事と捉えて生活をしているのだろうか。
また、物価や水道光熱費、保険料率等も徐々に上がってきている。
この“徐々に”というのがいやらしいところで、実際には上がっていることを非常に自覚しにくい。
過去と比較することでようやく、
「こんなに上がっているんだ…。」
と気が付くことができるレベルだ。
7~8年前に、あるラウンジチェアを購入するかどうか迷ったことがある。
結局購入には至らなかったが、当時の価格が65万円くらいだったと思う。
先日、たまたま見たTVで同じラウンジチェアが出ていたのだが、なんと現在は価格が100万円を超えているそうだ。
少し調べてみると、そのラウンジチェアだけでなく、様々なものが同じように価格が高騰していることが分かった。
私が従事している業界では、以前から職員の不足が問題として取り上げられている。
賃上げや外国人労働者を雇い入れるなどの政策が進められているが、それでも問題の解消には至っていない。
私が従事している業界では、お金を稼ぐために働きに来ている外国人が多い。
しかし、ここ数年で日本は外国人労働者に選ばれない国になってきているそうだ。
理由は単純明快で、賃金が安いから。
決して外国人労働者の待遇が悪いわけではない。
むしろ外国人労働者を雇い入れるということは決して安くはなく、日本人労働者と同等以上の待遇で雇い入れている場合が多い。
それでも日本は選ばれない国になってきている。
こういったことを挙げればきりがないが、とりあえず日本は良い方向には向かっていないということは分かる。
ただ、そんなことは誰もが気が付いていることだ。
しかし、気が付いていても見て見ぬふりをしているというか、どこか他人事で毎日を過ごしている人が多いように思う。
何となくこの日常が続くのだろうとか、自分は大丈夫とか考えているのだろうか。
半年後、数年後といった期間では大きく変わらないのかもしれない。
しかし、長い目で見た場合、日本は良い方向に変わっていくだろうか。
私は、良い方向に変わっていくどころか、現状を維持することさえ難しいように思う。
そのため、備えあれば患いなしで、最悪の事態を想定して毎日を過ごすことがいいのではないかと私は考えている。
そう考えれば悠長に生活することなんかできないし、その事態が起こった時に何もしていなければ確実に後悔するということは分かる。
最悪の事態に備えて行動したからといって、結果がついてくるとは限らない。
もちろん、そればかりでは窮屈なので、たまには息抜きも必要だと思う。
ただ、何かが起こってしまった時、私は後悔のないように生きていきたい。